骨盤・背骨のもう1つの働きには、「脳と体の隅々とをつなぐ神経の通り道」だということです。
神経には大きく分けて3種類あります。
1.運動神経・・・筋肉を動かす命令を伝達
2.感覚神経・・・内臓を含めた全身の状態を脳に伝達
3.自律神経・・・意思とは無関係に生命維持に必要な全身の機能をコントロールする為の命令を伝達
骨盤・背骨がゆがむと背骨の中を通っている神経の働き(伝達)に悪い影響が起きます。
これを分かりやすく道路に例えると、まっすぐな広い道路は車の流れもスムーズで沢山のお車が行き来できますが、曲がりくねった道や所々狭くなった部分があると車は減速したり渋滞したりして交通量が少なくなってしまいます。
つまり、神経の通り道の背骨がゆがんでいると、脳と全身の各部分をつないでいる情報のやり取りが十分に出来なくなってからだの機能に不調が起きます。
具体的には、筋肉であれば硬く緊張した状態から回復しにくくなります。マッサージやストレッチ等でほぐしてもなかなか柔らかくならないというのは筋肉に通じている神経に圧迫が起きている事が多いのです。
坐骨神経痛や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などで感覚神経がかなり圧迫されれば痛みやしびれ、筋力低下などが起きます。
また、内臓に通じている自律神経に問題が生じていると内臓の機能が低下してきます。
慢性的な頭痛、めまい、耳鳴り、のどの炎症、気管支炎、血圧異常、心臓疾患、食欲不振、胃腸障害、肝機能低下、腎機能低下、皮膚疾患、膀胱障害、生理障害、冷え症、自律神経失調症など数え上げたらきりがないくらい様々な病気と関連があります。
薬を長く飲んでいても症状がやわらぐだけで根本的に改善しない症状の場合は、背骨からの神経の問題を考えた方が良いかもしれません。
「背骨の歪みは万病のもと」 医学博士:甲田光雄 著という本でも詳しく述べられています。